こんにちは。
当記事では、Windowsのhostsファイルの使い方、設定のやり方を説明しています。
普通にインターネットだけしてる人は使うことはないかもしれませんが、概念とか掴んでいるといざという時に重宝しますので覚えておいて損はないと思います。
hostsファイルってなあに?
hosts(ホスツ)ファイルと言います。
IPアドレスとドメイン名を設定するファイルです。
hostsファイルを設定していると、ネットワーク上のDNS(LAN上のDNSサーバーや、インターネット上のDNS)より優先してHOST名とIPアドレスの相互変換を行うことが出来ます。
- 10.1.1.9 はhogehoge.com に変換する
- hogehoge.comは10.1.1.1に変換する
のように。
ネットワーク上のDNSが参照できない場合にhostsが役立つことがある
DNSの機能を自分のローカルPCで強制的に行うのがhostsファイルの役割なので、ネットワーク上のDNSが参照できない(ダウンやネットワーク障害などで)時に設定する場合もあります。
まあ、インターネット上の全部のDNS設定を書くわけにはいきませんが(量が多すぎて現実的でない)。
hostsファイル変更を行うケース
hostsファイル変更を行うシーンは以下が考えられます。
※HOST名:BBB(IPアドレス:10.1.1.1)に接続することを想定
- 新規HOSTのIPアドレスが10.1.1.30 で、このHOSTにHOST名:BBBと指定して接続したい
- 現WEBサーバー(hogehoge.com)を運用しているが、新規WEBサーバーを立てたので、新規WEBサーバーにhogehoge.comと一時的に名前解決して接続したい
接続先がHOST名やURLを使って接続しているときに、一時的にHOSTやURLのIPアドレスを変更したい時に使う場合が多いと思います。
ブログをWordpressに移行する際にも使えます。
hostsファイルの保存場所(Windows)
hostsファイルの場所は以下の場所にあります。(Windows7以降全て共通)
C:\Windows\System32\drivers\etc\
ここに「hosts」という拡張子がないファイルがhostsファイルです。
hostsファイル変更方法(Windows)
では、hostsファイル変更方法をご案内。
最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば簡単です。
ましてやエンジニアであれば触る機会もあるでしょうし、覚えておいて損はありません。
最初にメモ帳(その他エディタでもOK)を管理者モードで開きます。
メモ帳を右クリック→管理者として実行 とすればOKです。UACの画面が出たらOKで進んで下さい。
hostsファイルは管理者モードでないと変更や保存ができないので、ログインしているIDが管理者権限を持ってない場合は上記の方法で開くようにしてください。
メモ帳→ファイルを開くで以下ディレクトリのファイル(hostsは拡張子はなし)を開いてください。
C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts
# Copyright (c) 1993-2009 Microsoft Corp. # # This is a sample HOSTS file used by Microsoft TCP/IP for Windows. # # This file contains the mappings of IP addresses to host names. Each # entry should be kept on an individual line. The IP address should # be placed in the first column followed by the corresponding host name. # The IP address and the host name should be separated by at least one # space. # # Additionally, comments (such as these) may be inserted on individual # lines or following the machine name denoted by a '#' symbol. # # For example: # # 102.54.94.97 rhino.acme.com # source server # 38.25.63.10 x.acme.com # x client host # localhost name resolution is handled within DNS itself. # 127.0.0.1 localhost # ::1 localhost aaa.ccc.ddd.ee test01 # test
hostsファイルを開くと上記のような内容が出てくると思います。(中身の文字列は環境によって異なります。)
行頭に「#」を半角で入力するとその行はコメントアウト(プログラムで参照されない)となります。よって上の文字列はコメントってことになりますね。
hostsファイルにアドレスを追加する
このhostsファイルにアドレスを追加する方法は、
ファイル内に
111.22.XXX.YY hogehoge.com
と1行追加して下さい。
- 111.22.XXX.YY部分にはIPアドレスを入力。(サーバーのグローバルアドレスについては、各レンタルサーバーのリファレンス等を参考にしてください。)
- タブキーでスペースを空ける(スペースキーではダメです)
- hogehoge.com部分には、自分のドメイン(http://やhttps:// は要りません)やHOST名を入力。
この順で実施して、入力後はファイルを上書き保存して閉じる。
hostsファイルにアドレスを削除する
アドレスの削除は上記の手順で、該当行を削除するかコメントアウト(行頭に半角の#を入力)し保存することで完結します。
# 111.22.XXX.YY hogehoge.com
コメントアウトするときは、行頭に半角#+半角スペースを入力すると、1行が無効状態となります。
コメントアウトは同じ設定を使ったり無効にしたりと繰り返し使う場合に重宝するかと思います。
hostsファイル変更後は接続を確認する
変更後、設定したサーバーなどにHOSTS名で接続できることを確認して下さい。(何処か1つのページに新サーバーであるような目印を設定すると良いかもしれません。)
設定を戻すには、hostsファイルに入れた行を削除(またはコメントアウト)してhostsファイルを保存すればOKです。
一時的に接続先を変更する場合にhostsファイルを使うと幸せになれるかも
hostsファイルの良いところは、現行のシステムに影響を与えずにIPアドレスやドメイン変換できることだと思います。
システムにHOST名やIPアドレスが埋め込まれていてシステムを触りたくない、などの場合にhostsファイルで強制的に変換すれば、現行のシステムに支障を及ぼすことなく対応ができますよね。
また、ブログを運営してる人はサーバーのお引越しをすることが出てきますが、その際にもhotsファイルをうまく運用して旧環境、新環境を並行稼働させながら新環境を構築して一発切り替え!なんてこともできます。
関連記事:hostsファイルを使ってWordPress移行をリスク少なく行う方法
使うシーンは少ないですが、hostsファイルをうまく運用してシステム移行をしてみてはいかがでしょうか。